ISN2.0

「OECD日本イノベーション教育ネットワーク(以下ISN)」[1]は、OECD(経済協力開発機構)と文部科学省の協力のもと、21世紀型に求められる資質・能力を涵養するための新しい学びのモデルの開発(カリキュラム、教育方法、アセスメント、教員養成・現職教育 等)と、中高生が地域課題の解決に取り組むことによる地方創生モデルの創出を目指して、「地方創生イノベーションスクール2030第1期(ISN1.0)」を推進し、実践に基づく教育研究活動を2015年から実施してきました。

そして第1期実践校の皆様からのさらなる継続の声にこたえるべく、「地方創生イノベーションスクール2030第2期(ISN2.0)」の実施を決定しましたので、ご案内させていただきます。益々激しい変化が予想されるこれからの社会を生徒たちがより良く生きていけるよう、新しい探究的な学びの実現をめざす教育関係者の皆さまと一緒にプロジェクトを推進したいと考えております。下記の要項をご確認いただき、ネットワークへのご参加を検討いただきたくお願い申し上げます。

 

目的

ISN2.0はISN1.0と同じく、主に中等教育段階にある生徒たちが2030年の社会に向けた地域課題の解決をめざし、ISN1.0でまとめた「生徒共同宣言」[2]を理解し、実践に移すことを世界各国の生徒と協働しながら進める探究学習「地方創生イノベーションスクール2030」のネットワークの構築を推進します。そして、生徒とその活動を支える教員の実践を教師、研究者、教育行政関係者が中心となり、関係企業やNPO等とも協働して研究することで、新しい学びのモデルをISNの関係者全員で作り上げていくことをめざします。

また、日本の次期学習指導要領を踏まえ、更にはOECD の 国際プロジェクトであるEducation2030(正式名称:Future of Education and Skills: Education2030 [3])を意識した研究テーマに取り組むことで、国際的に議論されている新しい学びのフレームづくりに貢献することをめざします。

なお、ISN2.0ではISN1.0の経験を活かし、実践校のうち特に研究の中核となる研究校[4]を定めることにより、実践と研究を効果的に結びつけ、ISNの関係者全員に実践事例や知見が蓄積されるような運営体制を構築します。現在、ISN2.0では、地方創生イノベーションスクールの実践を通じて、①ISN1.0参加者の追跡調査、②創造性/創造的問題解決能力の育成法と評価法、③探究学習の学びのプロセスを記録したeポートフォリオ分析、④教科横断型また社会に開かれたカリキュラムに関するビデオリサーチ等の研究を推進すべく準備を進めています。

参加形態

ISN2.0では、地方創生イノベーションスクールを推進する「実践校」を募集します。実践校にご協力いただきたい点は、以下のとおりです。

  • 各学校が取り組んでこられている、或いはこれから取り組もうとされる、2030年の社会に向けた地域課題の解決をめざす探究学習をさらに推進するために、「地方創生イノベーションスクール2030」の趣旨を理解いただき、各校の実践の取り組みを一緒に共同開発したり諸実践を紹介し、相互に学び合うネットワークに参加いただき、実践し発信いただきたいと考えています。
  • 実践校としての登録にあたっては、「海外との交流(自分たちが地域でやってきた活動発表を聞いてもらう等)」「海外との協働(海外の生徒と協働しながらの課題解決)」のどちらに取り組むかを選択いただきます。プロジェクト期間中に交流と協働の変更は可能です。
  • ISN研究チームやISN事務局からの調査協力や情報発信等の依頼に可能な範囲で協力をお願いします。OECDや文部科学省からISNに調査依頼があった場合など、依頼内容に該当する実践校に協力をお願いすることがあります。また、ISN主催のシンポジウムや研究会等で実践校の取り組みの発表をお願いすることがあります。

 

実践校として参加いただくと、以下のような機会が得られます。

  • 国内外のISN関係者による情報交換や学習交流の場に参加できます。探究学習に関して教員が事例を議論できる とともに、生徒もまた学校をこえて国内外での交流が可能となります。
  • 地方創生イノベーションスクールの研究校(後述)から学んだり、自校の取り組みの発信をいただくことで、相互に学びあうことが可能となります。
  • OECD や文部科学省、教育改革をリードするISNボードメンバー(東京大学・慶應義塾大学 教授 鈴木寛、福島大学理事・副学長 三浦浩喜、東京大学教授 秋田喜代美 他)・ISN研究チーム・ISN事務局の知見をISN研究会やメーリングリストを通じて得ることができます。また探究学習を支援・推進する国内外のNPOや企業とのネットワークを構築いただける可能性があります。

 

また、実践校のうち、特にネットワークの研究の中核となっていただく学校を「研究校」として指定させていただきます。研究校には、地方創生イノベーションスクールのカリキュラムや研究デザイン等を、ISN研究チームやISN事務局と協議しながら実践し振り返り探究していくことをお願いします。研究校は、実践校の中から、研究校としての参画のご希望や、研究テーマとのマッチング、地域バランス等を考慮し、ISN研究チームとISN事務局が協議のうえ決定します。

 

研究校にご協力いただきたい点は、以下のとおりです。

  • 地方創生イノベーションスクールのカリキュラムや研究デザイン等について、ISN研究チームやISN事務局と継続的に議論し、実践と研究を協働で推進いただきたく考えています。
  • 研究校およびその海外パートナー校には、0の実践に加えて共通のデジタルプラットフォーム(Classi[5])を導入(無料)し、共通フォーマットでデータを蓄積いただきます。蓄積したデータは、研究校・ISN研究チーム・ISN事務局が協働で分析します。また、データ分析で得られる知見は、ISN研究会等で関係者全員に共有します。
  • ISN研究会の会場校として、地方創生イノベーションスクールの視察、会議のための施設利用等をお願いする場合があります。
  • その他、ISNが国際的なネットワークとして深化・発展していくために、海外をふくむ関係者との密な連携、積極的な提案や貢献をお願いします。

 

研究校として参加いただく場合、以下のような機会が得られます。

  • 地方創生イノベーションスクールの取り組みをISN研究者チームやISN事務局との密な連携に基づいて推進できます。
  • 0の実践と研究をリードする学校として、優先的に情報発信の機会が得られます。具体的にはOECDや文部科学省等の視察、イベントやメディアでの情報発信、国内外の研究会やシンポジウムへの教員や生徒の派遣等を想定しています。なお、ISNが指定した国内外のシンポジウムや研究会にご登壇いただく場合には、教員や生徒ご登壇者の交通費はISNが負担します。

 

ISN2.0 スケジュール

ISN2.0の期間は、2018年8月~2020年8月までとします。(日本の教育課程内で行う場合は、2018年度、2019年度、2020年度を想定します)。2020年8月には、日本国内で生徒が中心となって企画運営する「国際イノベーションフォーラム2020[6] を実施予定です。

ISN研究会は、年2-3回の開催を予定しています。重要なマイルストーンとして、2018年8月[7]にキックオフ会、2019年8月に中間報告会、2020年8月に最終報告会(生徒国際イノベーションフォーラムと同時開催)を設定します。実践校および研究校には、これらの研究会への積極的な参加をお願いします。また今後対面研究会だけではなく、スカイプ等を活用した探究学習に関する特定のトピックに関する研究会等も別途実施予定です。


[1] https://innovativeschools.jp/

[2] ISN1.0の集大成である「生徒国際イノベーションフォーラム2017」には、これらの参加国・参加地域から300名を超える生徒・教員が参加し、プロジェクトの成果発表と、2030年に予想される地域の課題解決のために必要な力、そしてその力をどう身に着けるのか、という「学びのイノベーション」を議論し、最終的な成果物として、「生徒共同宣言」を作成し、世界に向けて発表しました。生徒宣言は、次のウェブページを参照:http://innovativeschools.jp/international-student-innovation-forum/isif2017_report/

[3] OECD’s Education 2030 project website ( http://www.oecd.org/edu/school/education-2030.htm ) 

ISNはE2030 IWG (Informal Working Group)にスクールネットワークメンバーとして参加しています。

[4] 名称仮。今後変更の可能性あり。

[5] https://classi.jp/  Classiの英語版も開発予定です。

[6] ISN1.0で実施した生徒国際イノベーションフォーラム2017の報告書はこのリンクをクリックしてください

[7] 8月21-22日に岡山での開催を予定しています。